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エステティックサービスにおけるクーリングオフと中途契約の違いとは?

近年、消費者センターに多く寄せられる相談の内容には契約解除の際のトラブルが多いようです。

そのトラブルが引き金となってインターネットや口コミで広まってしまい、思わぬ悪評が立ってしまう可能性もある時代。エステサロンなど店舗型のサービスを営んでいる方(事業主)は、そのような予期せぬトラブルは極力避けたいものです。そこで今回は、消費者による契約の解除においてきちんと知っておきたいクーリングオフと中途解約の違いをご紹介します。

クーリングオフと中途解約の違い

エステティックサービスのクーリングオフ

提供するメニューの申し込みまたは契約書を法律で定められた書面に沿って交わした日から8日以内であれば、無条件に消費者による解約ができます。

エステティックサービスの中途解約

クーリングオフの期間を過ぎてかつサービスを提供している途中でも、無条件に消費者による解約ができます。

要するにエステサロンはいかなる場合でもあっても消費者による解約を認めないといけないということになっています。これは平成13年4月1日より施行された「消費者契約法」という法律で、消費者のそもそもの意思が守られていることが大きく寄与しています。そのため消費者との契約書にも「いかなる場合でもあっても解約はできない」とは記載できません。

中途解約における、損害賠償について

ですが、そうは言っても契約は契約ですよね。契約数をベースに商材を事前に仕入れていたり、予約枠を確保していたりなどの事前投資がある場合、エステサロンを運営している事業主側にとってはその損失は大きいのではないでしょうか。消費者契約法や特定商取引法で消費者が守られていると言っても、エステサロンの事業主側が全く損になるということでもありません。中途解約の場合は、法律で定められている上限内で賠償金を消費者に請求することが可能です。

賠償金の金額とは

契約後消費者が、

  • サービスを利用する前:上限2万円まで
  • サービス利用後:未使用サービス料金の1割か2万円のいずれか低い金額まで

です。

さらに、そのサービスを遂行するために必要な物販などの関連商品がある場合は、それらも解約の対象となりますから注意が必要です。

※関連商品とは健康食品、化粧品、石鹸(医薬品を除く)、浴用剤、下着類、美顔器、脱毛器などです。ただし例外もあります。商品を買うか買わないかは本人が自由に決めることができる状況で販売している場合(該当するサービスを遂行することに関係のないもの)本人の意思により契約したものは関連商品ではなく推奨商品となり、クーリングオフや中途解約はできないことになっています。

解約時のトラブルを大きくしないために

消費者の理解を得てトラブルを事前に防ぎ、賠償金や解約に関することなどを明確にするためにも、エステサロンなどの事業主側は法律で定められた義務を実行する必要があります。その義務とは「法律で定められた書面に沿って契約内容を記載した書面を消費者に渡す」ことです。

これがないと消費者と大きなトラブルになってしまう可能性がありますから、今一度その内容や渡すタイミングなどが合っているのか否かを専門家に相談してみてもいいのではないでしょうか。

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この記事の監修者
小池 章太

弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所
美容健康部門リーダー

弁護士・薬剤師|東京弁護士会所属

小池 章太 (こいけ しょうた)

■監修者プロフィール

弁護士と薬剤師のダブルライセンスを有し、薬機法・景表法・健康増進法・特定商取引法・ステマ規制などヘルスケア領域に関わる法規制に精通。大手調剤薬局企業で企業内弁護士としてM&A、DX推進、新規事業の薬機法対応等に従事してきた経験を基に、法律と医療の双方の専門知識を活かした実務的なアドバイスを提供。その知見を活かし、健康食品・化粧品・美容機器・EC分野における広告表現のリーガルチェック、薬機法対応、関連申請支援、コンプライアンス体制構築まで幅広く担当し、多数のセミナー・講演実績を通じて最新の規制動向も踏まえた支援を行っている。2026年1月より、美容健康部門リーダーに就任。

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