東京都より、2024年10月10日に育毛剤について不当表示を行っていた通信事業者(以下「事業者」といいます。)に対し、景品表示法に基づき、措置命令を行っています。
措置命令が下された理由としては、医薬部外品(以下「本件商品」という。)を一般消費者に販売するに当たり、複数のアフィリエイトサイトにおいて、あたかも、本件商品を使用することで、本件商品に含まれる成分の作用により、短期間で、外見上視認できるまでに、薄毛の状態が改善されるほどの発毛効果又は白髪の状態が改善し、黒髪が生える効果を得られるかのように示す表示等を行っていたことが挙げられています。
今回の措置命令のポイントは3つあり、一つ目は薬用化粧品(医薬部外品)の育毛剤での指摘であり、今まであまり消費者庁からも指摘されなかったカテゴリーの商品であること。二つ目は、アフィリエイトサイトの指摘であり、事業者が自らではなく、掲載を依頼したサイトに関する指摘であること。三つ目は、消費者庁ではなく、東京都という地方自治体からの指摘であるということが挙げられます。
今後も、消費者庁で従前指摘されてきたものよりも幅広い商品のジャンルで、事業者が掲載を依頼したサイトに関する措置命令が、地方自治体から増えていくことが想定されます。
今まで大丈夫だったから指摘をされないと考えるのではなく、自ら表示している広告のみならず、アフィリエイト広告等の依頼をして表示をしている広告も見直し、指摘されることが内容注意をしましょう。
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■監修者プロフィール
弁護士と薬剤師のダブルライセンスを有し、薬機法・景表法・健康増進法・特定商取引法・ステマ規制などヘルスケア領域に関わる法規制に精通。大手調剤薬局企業で企業内弁護士としてM&A、DX推進、新規事業の薬機法対応等に従事してきた経験を基に、法律と医療の双方の専門知識を活かした実務的なアドバイスを提供。その知見を活かし、健康食品・化粧品・美容機器・EC分野における広告表現のリーガルチェック、薬機法対応、関連申請支援、コンプライアンス体制構築まで幅広く担当し、多数のセミナー・講演実績を通じて最新の規制動向も踏まえた支援を行っている。2026年1月より、美容健康部門リーダーに就任。