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エイジングケアは薬機法でどこまでOK?安全な言い換え・NG表現を解説

「化粧品のパッケージに“エイジングケア”って書いて大丈夫なの?」

「若返りや老化防止の表現が薬機法違反にならないか不安…」

広告やパッケージを制作していると、「エイジングケア」という表現がどこまで使えるのか迷うことはありませんか?特に化粧品・スキンケア商材では、年齢を意識した訴求をしたい一方で、薬機法に違反するリスクを避ける必要があります。

この記事では、エイジングケアの法的な位置づけと薬機法上の使い方のルールをわかりやすく解説します。具体的には、OKとされる言い回しの原則、NGとなる表現の例、そして安全な言い換え方法まで整理しました。

特にスキンケア・コスメ分野の広告は、厚生労働省や各都道府県、消費者庁によるWeb広告・SNSの監視が年々強化されています。意図せず違反にならないよう、まずは基本ルールをしっかり確認しておきましょう。

弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所では、化粧品広告の薬機法チェックやコピーライティング支援を行っています。「エイジングケア」のようなグレーな表現で悩んでいる場合でも、専門家が法的リスクを診断し、安全な広告表現にブラッシュアップするサポートを受けられます。

「エイジングケア」は条件付きで使用できる

「エイジングケア」という言葉は、薬機法で全面禁止されているわけではありません。年齢を重ねた肌の乾燥やハリ不足といった“加齢に伴う変化”に対して、化粧品の範囲内で行えるお手入れを指す場合に限って使用が認められています。

ただし、「老化を防ぐ」「若返る」といった表現や、医薬品的な治療・予防を示唆する文言は薬機法違反になる可能性が高いため、使い方には細心の注意が必要です。

広告上の「エイジングケア」はあくまで年齢に応じたスキンケアの意味であり、厚生労働省が定める化粧品の効能・効果の範囲(保湿、肌の柔軟化、乾燥による小ジワを目立たなくする等)を逸脱しないことが前提です。ここでは、どのような使い方なら安全で、どのような表現がNGになるかを整理します。

OKの原則:年齢に応じたお手入れ+化粧品の効能・効果

「エイジングケア」という言葉は、加齢による肌悩みに“化粧品の範囲内でできる対策”を示す場合に使うことが可能です。

以下のような表現は、厚生労働省が示す「化粧品の効能効果の範囲」に含まれるため、原則として使用が認められています。

  • 「年齢に応じたうるおいケア」
  • 「乾燥による小ジワを目立たなくする※効能評価試験済み」
  • 「ハリやツヤのある肌を保つお手入れ」
  • 「肌をなめらかにし、すこやかに保つ」

これらは厚生労働省が認める化粧品の効能・効果(保湿・肌荒れ防止・皮膚をすこやかに保つ等)の範囲に沿っており、「加齢により乾燥しがちな肌を整える」という位置付けであれば問題ありません。

重要なのは、「年齢による変化に合わせたお手入れ」であることを示しつつ、治療や改善を断定しないことです。

(参考:厚生労働省|化粧品の効能の範囲の改正について

NGの原則:若返り・老化防止・治療改善を暗示する表現は不可

一方で、以下のような表現は、薬機法上NGとなる可能性が非常に高くなります。

  • 「老化を防ぐ」「老化を止める」
  • 「シワを治す」「シミを改善」
  • 「若返る」「肌年齢を若返らせる」
  • 「真皮に働きかけてコラーゲンを増やす」

「疾病の治療・予防」や「身体の機能を直接変化させる」ことは、化粧品ではなく医薬品の効能と判断されます。また、「ターンオーバーを正常化する」「真皮に浸透して改善」など、科学的に裏付けがあっても、医薬品レベルの表現とみなされる可能性があります。

特に「若返り」「老化防止」は消費者に医薬品的な効果を期待させる典型的なワードで、行政指導の対象となりやすいため注意が必要です。もし加齢対策を強調したい場合は、「うるおいを与える」「ハリ・ツヤを保つ」など、肌の状態をサポートする表現にとどめるのが安全です。

エイジングケア表現のOK/NG一覧

表現の種類具体例判定理由・注意点
年齢に応じたお手入れ「年齢に応じたうるおいケア」「年齢に応じた保湿ケア」OK加齢に伴う乾燥などをサポートする化粧品の効能・効果範囲内の表現
肌状態を整える「乾燥による小ジワを目立たなくする」「ハリ・ツヤを保つ」OK厚生労働省が認める化粧品効能(保湿・柔軟化など)に基づく表現
若返り「若返る」「肌年齢を若返らせる」NG医薬品レベルの改善・再生を連想させるため薬機法違反となる可能性が高い
老化防止「老化を防ぐ」「老化を止める」NG加齢の進行を止める・予防するのは医薬品的効能に該当
シワ改善・シミ改善「深いシワを改善」「シミを治す」NG改善・治療は医薬品の効能と判断されるため化粧品では不可
真皮への浸透・コラーゲン増加「真皮に働きかけコラーゲンを増やす」NG真皮・コラーゲン生成などは医薬品領域の働きかけを想起させるため不可

「エイジングケア」に関する不適切な表現が問題となるのは、薬機法第66条(虚偽・誇大広告の禁止)及び同法第68条(未承認医薬品の広告の禁止)に基づくためです。同法66条では、医薬品・化粧品などの広告で「効能・効果について虚偽または誇大な広告をしてはならない」と規定されています。

実際に、消費者庁は「老化防止」や「肌を若返らせる」などの表現を用いたEC事業者や通信販売会社に対し、景品表示法違反で行政指導を行った事例を公表しています。近年は、SNS広告やネット通販の表現も重点的に監視されており、インフルエンサー投稿やランディングページのコピーでも摘発例があります(景品表示法も薬機法と同様に注意すべき法律となります。)。

例えば、年齢に応じた保湿やうるおいケアを示す範囲内なら使用可能ですが、「改善」「防ぐ」「若返る」などの医薬品的効能をうたうと違反となります。厚生労働省が示す化粧品の効能・効果一覧(保湿・肌をなめらかにする・乾燥による小ジワを目立たなくする等)をベースにすれば、基本的に安全です。

一方で、「ターンオーバー」「真皮」「コラーゲン生成」といった専門用語は要注意。たとえ科学的根拠があっても、医薬品的な働きを暗示すると解釈されやすく、行政指導の対象になった事例があります。また、「老化防止」「若返り」は消費者を誤認させやすい典型ワードのため、使用を避けましょう。

広告・パッケージを作るときは、「年齢に応じたお手入れ」「うるおいを与える」「肌をすこやかに保つ」といった安全な表現をベースにコピーを組み立てることが推奨されます。

「エイジングケア」の表現で誤解を与えないための言い換えテクニック

「エイジングケア」というキーワードは条件付きで使用可能ですが、そのまま書くだけでは薬機法違反と判断されるリスクがあります。特に「若返り」「老化防止」などを想起させる文脈や、医薬品的な効能を連想させる表現をしてしまうと、行政指導や販売停止につながるおそれがあります。

広告やパッケージ制作時には、“ぼかし”や“注釈”を活用して誤解を防ぐテクニックを取り入れるのが安全です。以下では、具体的な方法と例を解説します。

「ぼかし表現」を使用する

ぼかし表現とは、消費者に過度な効果を期待させないように、表現をやわらげるテクニックです。 「改善」「防ぐ」「若返る」などの強い効能を避け、「サポートする」「〜を保つ」といった、やんわりした言葉に置き換えることで、薬機法違反のリスクを下げられます。

NG表現安全な言い換え例コメント
老化を防ぐ年齢に応じた肌のうるおいケア「防ぐ」や「予防」を回避し、あくまで保湿を目的としたケアを示す
シワを改善する乾燥による小ジワを目立たなくする(効能評価試験済み)「改善」ではなく「目立たなくする」に変更する
若返るハリ・ツヤのある印象を与える見た目の印象にとどめ、身体機能の変化を暗示しない
コラーゲンを増やすハリを保つサポート真皮やコラーゲン生成の直接表現を避ける

「注釈」を付けて誤解を防ぐ

注釈を活用することで、消費者が誤解しそうな表現を補足し、薬機法違反のリスクを減らせます。
広告全体の印象をコントロールするうえでも有効です。

本文の表現例添えると安全になる注釈コメント
エイジングケア美容液「年齢に応じたお手入れのことです」“若返り”や“老化防止”を意味しないことを明示
ハリ・弾力をサポート「化粧品の範囲内での保湿・整肌効果です」医薬品的な効果でないことを補足
乾燥による小ジワを目立たなくする「効能評価試験済み」科学的根拠の範囲を示し、誇大広告の印象を回避

特に、消費者が誤解しやすい言葉には「※化粧品の範囲内」「※年齢に応じたお手入れ」など一言添えるだけで印象が変わります。また、エビデンスを示す際は「効能評価試験済み」など具体的な根拠を明記することで、違反リスクを少しでも下げられます。

薬機法における「アンチエイジング」と「エイジングケア」の違い

化粧品やスキンケア広告では「アンチエイジング」という表現は、「老化を防ぐ・若返らせる」といった加齢の進行を止める効能を示唆するため、薬機法上は医薬品的効能の標榜と判断される可能性が高く、基本的に使用は避けるべきとされています。

一方で「エイジングケア」は“年齢に応じたお手入れ”という意味であり、化粧品の効能効果の範囲(保湿・肌の柔軟化・乾燥による小ジワを目立たなくする 等)内であれば、使用が認められています。

表現法的な位置づけ薬機法上のリスク使用可否の目安
アンチエイジング「老化防止」「若返り」「加齢の進行を止める」といった医薬品的効能を示唆高い(医薬品的効能の標榜と判断される可能性が大きい)NG
エイジングケア年齢に応じたお手入れの意味で、化粧品の効能範囲内で使う場合に限り容認中程度(条件を満たさない使い方は違反)条件付きでOK

(参考:日本化粧品工業会|化粧品等の適正広告ガイドライン

なぜ「アンチエイジング」はNGなのか

「アンチエイジング」という言葉は、加齢そのものを防止するなど、若返り効果をもたらすというニュアンスを含んでいます。薬機法では、「老化の防止」「若返り」「組織再生」を目的としているかのような表現をすることを禁止しているため、使用すれば薬機法違反のリスクが高まります。

“アンチエイジングは 「老化を止める」や「若返り」の意味があるため、 化粧品等の広告では使用を認められていません。(引用:国民生活センター|化粧品の広告)”

アンチエイジングがNGの理由

  • 「アンチエイジング=老化を防ぐ」という意味が強く、身体の構造や機能を変える医薬品的効果を暗示する
  • 「老化を止める」「加齢による変化を根本から改善」と解釈されると医薬品の効能・効果とみなされる
  • 医薬品等適正広告基準(厚生労働省)においても、「老化防止・若返り」は化粧品の効能範囲を超えるとされています

特にスキンケアやサプリの広告で「アンチエイジング」をうたうと、薬機法違反による行政指導、ひいては販売停止・自主回収といったリスクが発生しやすいため、基本的に使用を避けるべき表現です。

「エイジングケア」が認められる条件

一方、「エイジングケア」は年齢を重ねた肌に対して、化粧品の範囲でできるお手入れを指す言葉として使用できます。安全な表現例としては「年齢に応じた肌のうるおいケア」「ハリやツヤを保つスキンケア」など、あくまでも化粧品としてのスキンケアである表現に止めるべきです。

また、エイジングケアと表現する際には、以下の条件を満たす必要があります。

  • 年齢に応じたケアであることを明確にする
    (例:「年齢に応じたうるおいケア」「乾燥による小ジワを目立たなくする」)
  • 化粧品の効能・効果の範囲内(保湿・肌の柔軟化・皮膚を健やかに保つ 等)にとどめる
  • 「防ぐ」「改善する」「再生させる」といった医薬品的なニュアンスを含めない
  • 消費者が誤解しないよう、必要に応じて注釈をつける
    (例:※年齢に応じたケアのことです/※化粧品の範囲内)

化粧品の範囲内での表現とは、効果・効能を示すような内容を含む場合に該当します。

“「若々しい素肌がよみがえるエイジングケア」などは、「エイジングケア」を使いながら も肌の若返りを表現し、化粧品の効能効果の表現の範囲を逸脱しているため認められません(引用:国民生活センター|化粧品の広告)”

つまり、医薬品的な治療や改善を含むニュアンスが合わさると、薬機法違反とみなされる可能性が高くなるため注意が必要です。もし判断に迷う場合は、専門家や弁護士によるリーガルチェックを依頼しましょう。言い換え表現や適切な判断を相談できます。

化粧品以外での「エイジングケア」表現と薬機法の注意点

「エイジングケア」という言葉は化粧品広告であり、条件付きで使用可能ですが、医薬部外品やサプリメント・健康食品で使う場合はルールが異なります。

とくに医薬部外品は「薬用」表記とともに、厚生労働省の承認を受けた限定的な効能(例:乾燥による小ジワを目立たなくする、メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐなど)のみ広告に記載できます。

一方で、治療や改善を断定する表現は引き続き禁止です。

サプリメント・健康食品は、「エイジングケア」という言葉が疾病予防や老化防止を暗示すると解釈されやすく、違反リスクが非常に高い領域です。広告で使用する場合は「年齢に応じた栄養サポート」「健康的な生活を支える」など、あくまで健康維持の範囲にとどめる必要があります。

医薬部外品での注意点

医薬部外品(薬用化粧品)は、厚生労働省の承認を受けた有効成分を配合し、限定された効能・効果のみ表示できる製品です。化粧品と医薬品の間に位置付けられています。

「エイジングケア」という表記は基本的に使えますが、使い方に注意が必要な区分となります。美白(メラニンの生成を抑える)、シワ改善(ナイアシンアミドなど特定成分を含む)、育毛・抗炎症など一部の効能が認められていますが、「老化防止」「若返り」などの医薬品的表現はやはり不可です。医薬部外品においては「薬用」という単語は使用できるものの、医薬品的な効果まで訴求できるわけではないことに注意しましょう。有効成分と効能の範囲を必ず確認し、広告でも表現できる範囲を逸脱しないことが重要です。

関連記事:薬機法における医薬部外品とは?定義・効能効果・広告/表示ルールをわかりやすく解説

サプリメント・食品での注意点

サプリメントや健康食品は、あくまで「食品」です。「エイジングケア」という言葉自体が加齢対策=疾病予防や老化防止を連想させるため、非常にリスクが高い表現です。

とくに「若返り」「老化防止」「老化を改善」といった文言は薬機法違反となる可能性が高く、景品表示法や健康増進法でも虚偽・誇大広告とみなされる恐れがあります。

使用可否NGワード例コメント
NG「老化を防ぐサプリ」「若返り効果のある健康食品」医薬品的効能を標榜しており薬機法違反の可能性大
NG「シミを改善」「シワを治す」食品には治療・改善をうたう効能表示は一切不可

特定保健用食品・機能性表示食品であっても、許可や届出内容を超える表現はNGです。使用する場合は「健康を維持」「年齢に応じた栄養サポート」など、あくまで健康維持の範囲にとどめることが必須となります。

関連記事:薬機法と健康食品の広告表現とは?規制ルールとNGワードを解説

薬機法違反を防ぐためのチェック方法

健康食品や化粧品、医薬部外品の広告は、薬機法をはじめ景品表示法・健康増進法など複数の法律に同時に触れるリスクがあります。違反を防ぐためには、広告をリリースする前の社内チェック体制を整備することが重要です。ここでは実務で取り入れやすい3つのステップを解説します。

出稿前に確認すべき表現チェックリストを作成する

まずは、社内で使う「薬機法チェックリスト」を整備しましょう。自社の商品に合わせたチェック項目を設けることで、制作段階での見落としを大幅に減らすことができます。

チェック項目確認内容
疾病の治療・予防をうたっていないか「改善」「治す」「予防する」などの医薬品的効能がないか
効果を断定していないか「必ず」「劇的に」「100%」などの誇大表現がないか
安全性を過度に保証していないか「副作用ゼロ」「絶対に安全」などの安心させすぎる表現を避けているか
権威づけで誤解を与えていないか「医師推奨」「厚労省認可」など根拠がない権威づけがないか
法令別チェックを行ったか薬機法だけでなく景品表示法・健康増進法も確認しているか

実際の作成時には、「OK表現例」「NG表現例」リストを合わせて用意すると判断が早くなります。また、作成したリストは最新の法令や行政指導事例を定期的に更新し、薬機法違反のリスクを常に下げられるような体制を整えましょう。

関連記事:薬機法NGワード一覧|使える表現への言い換え例とチェック方法

注釈・根拠資料の整備でリスクを減らす

広告に補足説明やエビデンスの明示をセットで用意することで、リスクを大きく減らせます。特に「エイジングケア」「ハリ・弾力」など曖昧な表現は、注釈で意味を限定しておくと安全です。

添える注釈例
「エイジングケア美容液」※年齢に応じたお手入れのことです
「乾燥による小ジワを目立たなくする」※効能評価試験済み
「ハリ・弾力をサポート」※化粧品の範囲内での保湿・整肌効果です

また、機能性表示食品や医薬部外品の場合は、届出・承認内容と広告文言の整合性を取ることが必須です。

根拠資料(試験データ・承認通知・届出番号など)を広告の裏付けとして社内管理し、行政から求められた際にすぐ提示できる体制を整えておきましょう。

弁護士へ依頼することで表現リスクを最小化する

最終的な安全性を確保するためには、弁護士によるリーガルチェックが有効です。特に以下のようなケースでは、専門家への相談をおすすめします。

  • 新商品や新ブランドの立ち上げで「エイジングケア」「アンチエイジング」などグレーな表現を使いたい場合
  • 大規模な広告キャンペーンやメディア出稿を控えている場合
  • 機能性表示食品や医薬部外品の効能をどう表現すべきか不安な場合

弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所では、薬機法・景品表示法・健康増進法を横断的に確認し、広告表現が違反にならないかを事前に診断します。

キャッチコピーやパッケージデザインの段階から相談することで、後からの差し替えコストや販売停止リスクを大幅に減らすことが可能です。特に大規模プロモーションを予定している企業は、早期相談が安心です。

エイジングケアと薬機法の関係についてよくある質問

「乾燥による小ジワを目立たなくする」は使える?

はい、条件を満たせば使用できます。化粧品の効能・効果として、「乾燥による小ジワを目立たなくする」は日本化粧品工業連合会の自主基準により、一定の試験を実施して効果が確認できた場合にのみ表示可能です。

ただし、エビデンスがない状態で記載すると、薬機法の「虚偽・誇大広告」にあたるリスクがあります。広告には「効能評価試験済み」などの注釈を添えると、消費者にも正確な情報として伝わりやすくなります。

「肌荒れを防ぐ」はどこまで表現可能?

「肌荒れを防ぐ」「肌をすこやかに保つ」といった表現は、化粧品および医薬部外品の範囲で広く認められています。

ただし、以下のような注意点があります。

  • 化粧品:あくまで「乾燥などによる肌荒れを防ぐ」「肌をすこやかに保つ」程度が限界。
  • 医薬部外品:グリチルリチン酸ジカリウムなどの有効成分を含む場合、「肌荒れ・ニキビを防ぐ」といった表示が可能。

NGとなるのは「アトピーを改善する」「炎症を治す」など疾病の治療・改善を示す表現です。医薬部外品でかつ、どのような成分を使っているかで表現範囲が広がりますが、化粧品の場合は「肌荒れを防ぐ」までが安全ラインとなります。

口コミや体験談で効果を訴求しても良い?

基本的にNGまたは非常に注意が必要です。消費者の口コミや体験談であっても、広告主が「広告」として使用する場合は、薬機法・景品表示法の規制対象になります。

例えば 「個人の感想です」と注記しても、薬機法の適用を回避することはできません。実際には得られない可能性の高い効果を消費者に期待させると、景品表示法の「優良誤認表示」に該当する恐れもあります。

また、広告主がインフルエンサーやアフィリエイターに依頼をし、広告・宣伝を受けてSNSに口コミを投稿した場合も、規制の対象となります。さらにビフォーアフター写真や医師監修を思わせる表現も規制対象です。口コミを掲載する場合でも、弁護士の監修を経てから公開するのが安全です。

まとめ|エイジングケア表現は正しい定義と根拠で安全に使おう

エイジングケアという表現は、「年齢に応じたうるおいケア」など化粧品・医薬部外品の範囲内であれば使用できますが、老化防止や若返りなど医薬品的効能をうたうことは薬機法違反となります。

特に広告やLP、SNS投稿では、体験談や口コミの活用・ビフォーアフター写真・断定的な効能表示などが違反リスクの高いポイントです。

また、エイジングケア商材は薬機法だけでなく、景品表示法(優良誤認表示)や健康増進法(虚偽誇大表示)の規制も同時に受ける可能性があります。「個人の感想です」といった注記では免責されないため、初稿段階から薬機法チェックフローを組み込み、最終的には弁護士など専門家の監修を受けることが安全です。

弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所では、美容・健康分野に精通した弁護士が、薬機法・景品表示法・医療広告ガイドラインまで含めた広告チェックや改善提案を提供しています。

初期のコピー作成段階からレビューを受けることで、手戻りを防ぎつつ安全なキャンペーン運用が可能になります。エイジングケア商材を安心して販売・宣伝したい方は、早めに専門家へご相談ください。

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