2023年10月号 Vol.29
医療関係者推薦広告は可能か
ニュースレター10月号のテーマは医療関係者推薦広告についてです。近年、健康や美容に対する消費者の関心が高まる中、医療関係者による推薦を用いた広告が増加しています。しかし、このような広告手法には法的・倫理的な注意点が多く存在します。
化粧品や健康食品等の効能効果について医師からの推薦コメントを掲載した広告をよく目にすることがあるかと存じます。医療専門家の意見は消費者に強い影響力を持ち、広告に説得力を増す効果がございます。しかし、特に化粧品の広告においては厳格な規制が存在するため、細心の注意が必要です。
今ニュースレターでは、化粧品と健康食品での規制の違いや、白衣を着た人物の起用が医療関係者とみなされるかなど、広告主の皆様からよく頂く質問に弁護士が詳細に回答しております。例えば、化粧品広告では医師による効能効果の保証的表現が禁止されている一方、健康食品では比較的緩やかな規制となっている点など、製品カテゴリーによる違いを解説しています。
また、医療関係者の肩書きや資格の表示方法、推薦内容の裏付けとなる科学的根拠の必要性、さらには利益相反の開示など、広告作成時に考慮すべき重要なポイントについても触れています。
もちろん薬機法に関わらず、虚偽や誇大な表現を用いた広告は法的制裁の対象となる可能性があります。この点は全ての分野に共通する重要事項です。したがって、医療関係者の推薦を活用する場合も含め、あらゆる広告表現には引き続き細心の注意を払い、コンプライアンスを遵守していただくようお願いいたします。
本ニュースレターが、皆様の適切かつ効果的な広告戦略の立案に役立つことを願っております。